古利根川釣行記

四季を通してヘラ釣りをするのには最高の季節になった。
へらぶな達の春の祭典、乗っ込みシーズンの幕開けだ!
家から12kと近く、松伏にある古利根川に通っている。
4月になると田んぼに水を入れるため、松伏の水門を止め、満水になると同時に
釣れ始める。
水が入ると釣れるとは聞いていたが、一度は行ってみたいと思っていた。
たまたま釣友と4月の中頃にビン沼に行く約束をしていた。
朝迎えに来てもらった時に古利根川の話をしたら、釣友も以前やった事があるから、だいたい場所が分かると言うので急遽変更して行ってみた。


松伏の水門を通り過ぎ空き地に車を止め、見に行ってみると2〜3人の釣り人が竿を振っていた。
状況を聞いてみると、何枚か釣れるよと言われたので竿を出してみることにした。
この時には33cmほどのヘラが1枚釣れた。
後はハリス切れが多く0.3号のハリスしか持っていなかったので、ものに出来た
のはこの1枚だけだった。
近くの人が釣り上げたヘラを見たら40㎝ぐらいはあったので、ハリスを太くしないと無理だと思った。


古利根川に通っている人に詳しく場所を聞き、再度行ってみることにしたのは4月も終わりに近かった。


土手沿いの道を走行すると、話を聞いた人が竿を出していたので、ポイントを聞き近くに入ることにした。
場所は水門から上流の堂面橋との中間辺り、北岸。
場所も何処でも良いのではなく、減水中に泥棒草が一面に生えているのを水が入る直前に常連の人たちが、階段の両サイドと真ん中辺りを伸びた草を刈って穴を作り、釣り易くしているのでありがたいことだ。
来年は私も草刈のお手伝いをしないといけないと思っている。


北岸の後は畑が多く、野釣りの雰囲気を味わえる。
南岸は桜並木になっていて4月の中頃には満開に咲いていた。
川幅も50〜100mぐらいと広い。
釣り場も約50〜60メートル間隔で10メートル位の階段になっているので、釣り台も簡単に設置できるので楽だ。


4月の終わり頃に3回ほど行ったが、半ベラ、マブナが多く、たまに釣れてくるヘラも7〜8寸ぐらいと小さく、枚数も2〜3枚と釣れなかった。


聞いた話によると、連休中に大雨が降るとの予報で、5月の初めに放水したようだ。釣友の狩野ちゃんが、仕事で古利根川沿いを通っているみたいなので、満水になったか聞いてみたら、月曜日には満水になっていたと言うので、これはチャンスと5月9日水曜日に出かけてみた。
ここから古利根通いが始まった。


5月9日(水)
水門から堂面橋の中間辺り北岸。
時間11時から4時。
流れがあるので中通し仕掛け。タナは一本半。
竿は12尺。
仕掛けは道糸1.5号 ハリス上下0.8号 針上下6号
エサは夏底・ヘラスイミー・マッハ・段バラ
下エサ 21 20cc イモグル10cc 綿グル30ccかなりの大盛り。
へらうき 葉舟 「楓・PC1.2mm」 8号
打ち出し30分ぐらいで消しこみアタリ。
あっち、こっちと走りまくり玉網に収まったのは38cmの腹パンのヘラ。
水を入れてから2〜3日なので魚の活性が良く、食いが良い。
2時頃には連チャンもあり、面白い釣りが出来た。
水が入って直ぐはヘラの食いが良いのを痛感した一日だった。
釣果は33〜39㎝ 12枚


水門を止め満水になると中川のヘラが突っかけて、古利根川に入ってくると聞いているが、何処から入ってくるのか今年初めての釣り場なので、一年生の私には定かではない。


5月10日(木)
時間10時30分から1時30分。
竿12尺。
タックルとエサ同じ。
ウキは「楓・底PC1.2mm」 9号
今日は早い3投目にモヤッとしたアタリを半信半疑で合わすと、沖に走られ切られるかと思ったが、運良く止まり上がってきたのは40cmはあるだろうと計ってみると41.5㎝。体高のある野武士的な顔をしたヘラブナだ!


その後もアタリがあるが道糸にぶつかっているのだろうか?
カラ消しこみが多かった。
魚が上っ調子なのでハリスを35×45㎝。
10㎝長くして、エサをゆっくりと落とし様子を見たが、管理釣り場のように
アタリが頻繁にあれば結果も直ぐに出るだろうが、なかなか難しいところだ!


1時頃、雲行きが怪しくなってきた。
右側、越谷方面を見ると黒い雲が広がってきた。
だんだん風も強くなり黒い雲の間から光った。
大急ぎで後片付けをしながら、まだ大丈夫と打ち込む釣り師の渋とさ。
ここのところ強風、竜巻が発生しているのであぶねぇ、あぶねぇ・・・。
竜巻に巻き込まれたら細身の私、宇宙の果てまで飛ばされてしまう。


今日は型も良く、まだまだやりたがったが雷様には勝てません。
次回は流れがなかったらバランス仕掛けでやってみよう。
釣果・35〜41.5㎝3枚。
帰る途中、稲妻が走る、前も見にくいほどの土砂降り、濡れずに済んで良かった。


5月11日(金)
時間11時から4時30分。
今日は流れがないようなので、バランスでやることにした。
この場所は、北西だと後ろからの風になるので釣りやすい。
竿は12尺。
ウキは「楓・底PC1.2mm」 10号を使用。
タナは1.2メートル。
ハリス37×45㎝。タックルとエサは同じ。
案の定流れはなく釣り易い。手返し良く打ち込みに専念する。
魚の気配を感じたのは1時間も過ぎた頃だった。
ウキに伝わるかすかなサワリ。いるいると急いで次投を打ち込む。
なじんだウキがいきなり1目盛り。乗ってきてのは35㎝。
続いてなじんだ後、直ぐに一節の良いアタリで36㎝。
その後、流れが出てきたら、アタリは遠のいてしまった。


バランス仕掛けでも、魚の食いの良い時は多少の流れがあっても釣れると思うの
だが、底にある枯れ草とか泥棒草のトゲトゲの種が邪魔をして、少しのしもりでもアタリにならないみたいだ。自然の川なので底を綺麗にしてあっても、流れてくる枯れ草が底に溜まるのだろう。


2枚釣った後1時間以上もアタリがないので、2時半頃に竿を長くしてみた。
竿は15尺。
流れが出てきたので中通し仕掛け。
へらうき「紅・パワー系」 60号。5〜6投目には消しこみアタリで3枚目。
その後4枚を追加して35〜39㎝。7枚で終了。
流れのない時はバランス。流れが出た時は中通し。
アタリが無くなってきたら長竿もいけると感じた一日だった。


5月12日(土)
前日に狩野ちゃんと現地古利根川で、と約束をしていたので9時頃に到着。
竿12尺。
仕掛けエサは同じ。
へらうき 葉舟 「紅・パワー系」 55今日は枯れ草が流れているので最初から中通し仕掛け。
アタリ出しはいつもと同じ1時間経過した頃。
型は良いが12時までに3枚と今日はアタリが少ない。
管理釣り場でも渋って釣れない時がある。まして野の魚を相手にしているので、型を見ただけ良いのではないか。


狩野ちゃんが12時頃に到着。
「どうですかぁ」
「今日はアタリが少ない、午後から期待しようョ」


微動だにしないウキを見ながら「モヤ、ツン、ドン」と独り言。
隣の狩野ちゃんが笑ってる。


2時頃までノーアタリなので昨日と同じ15尺に変えてみる。
ウキは「紅・パワー系」 60 直ぐにアタリが出て1枚を絞る。
12尺でやっている時よりアタリの出る確率はアップするが、やはり野釣り簡単には食ってくれない。
4時半納竿までに5枚を追加して35〜38cm。合計8枚で終了。
狩野ちゃんは12尺で通し型の良いヘラを3枚。


この古利根川に来て、25年以上前に良く通った冬の新利根川、幸田橋を思い出した。中通し仕掛けで竿は21尺。
確かグルテンではなく、オカユ練ではなかったか?
当時はグルテンエサがまだ出ていなかったような気がする。
竿も長ければ長いほど釣れた。
この頃に24尺が欲しくて買った記憶がある。
今はカーボン竿も軽いが、当時のカーボン竿といっても重い重い。
今考えると良く振ったものだ。
両手で振り回し、両手で魚を引っ張ったものだ。
一日やって釣れなくても、竿の重さで腕がパンパンに張ったのを思い出した。
また、足場が悪く釣り台をセットするのは大変だったが、ここはコンクリートでできている階段なので、セットするにも簡単だ。


5月14日(月)
先週面白かったので、また来てしまった。
竿は13尺。
タックルとエサは同じ。中通し仕掛け。
ウキは「創・底PC1mm」 10号
10時頃に1投目を打ち込む。
今日はなかなかアタリが出ない。
回遊の時間に間に合わなかったのか、2時間弱と時間がかかった。
11時45分頃にやっとヘラが回遊してきたのか、アタリが出てきた。
1時半頃までに型の良いのを4枚釣り。休憩タイム。


先週もコンビニで買ったおにぎりを食べていて、やはり野釣りは家で作った弁当
だ! と、今日は釣り場にお弁当持参できた。
野釣り場でお弁当を食べるのは何年ぶりかなぁ〜
空気の良い所で食べるのは、たいしたおかずが入ってなくても美味しいものだ。
当時、舟釣りをする時は、朝も昼も釣宿にあるので心配はなかったが、野釣りに
出かける時は必ずおにぎりか弁当を持っていったものだ。
今はコンビニがそこいら中にあり、24時間オープンの店がほとんどだ。
自動販売機も沢山あるが、その当時は少なかった。
今は販売機も良くなっているので、お釣りが出ないことはないが、当時はお金を入れ、コーヒーを買ってお釣りが出ないことが何回かあった。
ポットも持参したが、今のように保温力がなく昼頃には冷めてしまい、カップ
を食べるのにお湯を注いで3分が、10分経っても麵が柔らかくならなかった。
今でも思い出すのは、真冬の横利根川で釣りをしていて、昼食に持ってきてもら
った鍋焼きウドンは、熱く美味しい味の思い出。


休憩後30分ぐらいでアタリ出し、5時頃まで粘り6枚を追加して、合計10枚で終了。
型は40㎝は出なかったが35〜38㎝と良い型が釣れた。
野釣りは回遊待ち、辛抱の釣りだ!


5月15日(火)
昨日は良い釣をしたので、今日も早めの10時過ぎに打ち込みを開始。
竿13尺、タックルとエサは同じ、流れがあるので中通し。
ウキは「樹・浅ダナ専用ウキPC1.2mm」 6号
前から感じていたのだが、この場所は昼前後に魚が回遊してくるみたいだ。
12時近くならないとアタリが出ないことが多い。
2時間近く経過した頃に魚の気配を感じた。
12時過ぎに1枚目を絞る。2枚目が来たのは30分後。
その後は魚の気配が無くなってしまった。今日は魚の機嫌が悪いようだ。


油断大敵。いきなり竿を持っていかれてしまった。
いつもは竿を放さないのにアタリがないからと、手を放すとこういう時に限ってよくあることだ!
1時間以上もアタリが無いのに、何故だろう? 魚に分かるのだろうか?・・・竿を持っていると心臓の鼓動が魚に伝わるのかなぁ〜・・・それとも魚はこちらのことをお見通しなのか?・・・不思議。
運良く10メートル位の所で魚が外れたので、18尺を出し取ることができたが
魚が掛かっていたら、この広い古利根川、竿ともおさらばだったに違いない。


昨日良かったので、今日も早く来たが世の中と同じ、上手くいかないもんだ!
竿を持っていかれるハプニングがあったが、4時半納竿までに5枚を釣ることができた。型は35〜39㎝。


5月16日(水)
早く行っても同じだと、今日は仕事もあったので12時頃と遅い出勤。
流れが無いようなので、バランス仕掛け。
竿14尺。
へらうき 葉舟 「創・底パイプ」 10号
タックルは同じ。エサはいつもと同じバラグル。
打ち込みを開始するが流れが少し出てきた。
流れが出ると底にあるゴミに引っかかり、しもってしまうので1時間後中通し
仕掛けに変更。
へらうき 葉舟 「紅・パワー系」 60
1時半頃にいきなりの消し込みすかさず合わすが、なかなか寄ってこない。
右、左と、のされながらも大きな口をパクパクしながら上がってきたのは42㎝のヘラブナだ。
30分後に釣れたのも40.5㎝と2枚とも40オーバーのヘラ。
1時間ぐらいあたらなかったが、次に来たのは39㎝のヘラ。
その後アタリは無くなり、納竿寸前4時半頃に36㎝の上がりベラ。合計4枚。
今日はアタリが少なかったが、40㎝アップが2枚と最高の釣りができた。


5月20日(日)
前日に狩野ちゃんから、早くは行けないが、後から行くと連絡があった。
私も仕事上早くは行けなかったので丁度良かった。
竿14尺。
仕掛けは道糸1.5号 ハリス0.8号 35×45 針上下6号
エサは四季とワタグルを1対1両方とも大盛り、水2杯で硬め。
へらうき 葉舟 「紅・パワー系」 60
今日は流れがあるので、中通し仕掛けで、11時頃から打ち始める。
12時頃に1枚目を絞る。
次投、続いて連チャン。今日は良いんじゃぁないかと思ったが、後が続かない。
アタリが全くといっていいほど無くなってしまった。
型は35㎝と38㎝。


狩野ちゃんが1時半過ぎに来た頃には水っ溜まりとなってしまった。
「今日はどうですか」
「アタリがないョ、初めから16尺を出してみたら、私も長くしてみるから」
と、言ったが竿ケースの中に16尺は入ってなかった。
18尺が入っていたので、この釣り場では振ったことがないが、どうせアタリが
ないのなら、やってみなければ分からないと18尺をつなぐ。


ウキは竿が長いので「楓・底PC1.2」 12号と大き目を使う。
5〜6投打ち込むと、なじんでいるウキがスーッとボディまで上がってきた。
食い上げだと合わすと、沖に走られたがどうにか止まり、釣台の上に立ち上がり
取り込んだのは43㎝のヘラだった。
狩野ちゃんがそばに来て、「ウワーッ大きいですね」
今回古利根川に来た中で一番大きかった。
その後も長竿にしたのが良かったのかアタリもあり、いつもは4時頃に止めるが
今日は二人で延長戦。
5時半頃に止め5枚を追加して、合計7枚で納竿。
型は35〜43㎝。
狩野ちゃんも16尺で、2枚型の良いのを釣り上げた。


野釣りといえば、初冬から春先にかけ印旛沼水系に通ったものだ。
中央水路、捷水路、道珍前水路、今は管理釣り場が沢山あるので行く機会がなく
なったが、釣れているのだろうか気になるところだ。
古利根川に来ると以前、良く通った野釣り場を思い出してしまう。


今回釣り方で気が付いた点をMemo
中通し仕掛けで打ち込んでトンとウキが跳ねるような所は底の状態が良い様な気がする。反対にウキがスーと止まる所はゴミがあるかヘドロの多いところではないか?
そういう場所でやっているとアタリも少なく、たまにあたってもスレアタリで引
っかく確率が高いと思う。
前から感じてはいたが、今回やっていて更なる勉強になった。


ウキも色々試してみたが、細身のウキでPCかムクトップの方がアタリは出る
ような気がするが、中通しの場合はチョッと違う様な気がする。
使用する中通しのオモリの大きさにもよるが、私の場合いは板オモリを巻いて
ウキがスーと早く入るぐらいの重さに調整して使っている。
オモリからウキまで張っていた方が良いアタリを出す様な気がする。
と、言う事はウキも浮力のあるものにして、オモリからウキまでの距離をウキの
浮力で張らした方が良いと思う。
また、紅パワー系のような一点集中型のボディの方が、オモリからウキまでの流
れで生じる糸のたるみを無くし、またウキが斜めにしもられなくウキが真っ直ぐ
立っている気がした。
その人により釣り方は違うと思うが、私なりに感じたことを書いてみました。


仕事の合間をぬい短時間ではあるが集中的に通い、型の良いヘラを釣ることが出
きた。
家から12キロ、30分ぐらいで着く所に釣り場があり、まして釣れてくるヘラが
40㎝前後と型も良く、私だけではないと思う。釣り人なら誰でもはまってしまう古利根川だと思う。
今回、古利根川ベラの魅力に取り付かれ、チョッと行き過ぎたので少し休憩。
まだ、暫くは釣れると思うので、時間がある時は行ってみようと思っている。


葉舟


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