新方川釣行記

昨年の11月中頃から12月の初め頃まで、越谷市のはずれに古利根川に沿って流れる川幅35メートルぐらいの新方川に短期間、短時間ではあるが通ってみた。川の両サイドは護岸になっているので釣り台を置くのは簡単。
この川にへらぶなが居るのと思うような川なのだが、びっくりするぐらい型の良いへらぶなが多く存在している。それも中川につながっているせいだろう。
近くの公園池で良く会う「S」さんにこの釣り場を紹介してもらい私も行くようになった。は、いいが短時間であるが通い詰めてしまった。
元々野釣りの好きな私には打って付けの場所だ。
通い詰めたと言っても数が沢山釣れるわけではない。
型の良いヘラがたまに釣れるぐらいで、これといって何だろう?
もしかして初めて使う玉ウキが面白かったのではないかな?


新方川は東京湾につながっているので満潮、干潮がある。
潮は東京湾から約3時間程ずれて上げ下げをしている。
今まで潮見表を見ながらヘラ釣りをしたことはなかったが、この川に来て初めて潮見表を見ながらの釣行となった。
下げ潮の時は流れがいくらか弱いが上げ潮の時の方が流れが速く感じられるのだが、釣りをしていて感じるのはどちらも似たようなものだ。


初めて見に行ったのは11月5日(火)
「S」さんが行っていると言うので昼過ぎに行ってみると、公園池でよく会う人達が7〜8人竿を振っていた。
「S」さんのところへ行くと型の良いのが2枚フラシの中に入っていた。
「山ちゃんやってみない」と言うのでチェンジして竿を振らしてもらったが、私がやってからはヘラは釣れなかった。たまに釣れてくるのは、ボラッ子と半ベラだけだった。


竿を振って感じたのは普通のウキではシモリがきつく釣りにならないと言うこと。私も長年釣りをしているが、これほど流れの強い釣り場で釣りをするのは初めてのことだ。
玉ウキでないと無理だと思い帰りに「S」さんと釣具店に寄り発泡玉を買い、作ったことはないが釣り場で見せてもらったウキを思い出しながら、このウキが無ければ釣りができないと大急ぎで作った。
それから5日後「S」さんに、明日行きましょうと電話を入れ現地で待ち合わすことにした。


11月11日(月)
現地11時頃着くと「S」さんが今始めたとこ、と竿を振っていた。
隣で釣りの準備に取り掛かる。
竿は19尺。
道糸1.5号 ハリス0.6号 30×40 針6号。オモリ1.5号の外通し。
エサは流れが強いのでバラケを打ってもしょうがないと両グルで始める。
が、バラケを打たないのなら何か味付けをしたほうが良いかと、作ったグルテンにトロスイミーと底ペレをまぶす。
ウキは大急ぎで作った玉ウキ。


12時過ぎに1投目。
1時間経過した頃に「S」さんが絞ったので見に行くと、36㎝ぐらいのへらぶなだった。
釣座に戻って再開するがアタリは無し。
「S」さんにアタリを聞いてみると、玉のところがピョコ、ピョコしたので合わせたと言った。
何でもいいから動いたと思ったら合わしたほうが良いよと言われたが・・・
ピョコ、ピョコがアタリ私には分からない?
前回見に来た時に「S」さんの竿でやらしてもらったが、アタリが良く分からなかった。
流れがあるので消しこむと思っていたが、ハリスとウキは流れ方向、オモリは止まっているので、魚が食えば必然的に上がるアタリが多くなるはずだ。
ここのアタリは90パーセンとは上げ。残り10パーセントが下に入るアタリ。
ほとんどのアタリが食い上げと言うことだ。
オモリも1.5号で止まるが、玉ウキの浮力が強いとオモリが引きずられて流されてしまうので、玉ウキの浮力とオモリのバランスが合ってないと駄目だ。


潮の止まった時は1本ぐらいの水深しかない。
大潮の時は上下1メートルぐらいの差があるので、上げ止まりの時は水深約2メートルぐらい。
流れの速い時はシモリがきついので、ウキの位置は穂先近くになってしまう。
穂先も水面から10cmぐらい上げないと流れで竿が弓のようになってしまうのと、ゴミの絡みを防ぐためだ。


流れてくるゴミが道糸にぶつかってアタリと勘違い。
流れも一定であれば良いのだが、フッと弱くなる時がある。
その時ウキが上がるのでアタリと勘違い。
動いたと思ったら何でも良いから合わしちゃえ。と言った感覚だ!


アタリが無いまま3時も近くなってきた。
「S」さんが帰り支度を始めながら・・・
「山ちゃん今日は諦めたら」
「そんな感じですね」
「S」さんが道具を車に積んでいる時に「フッ」とウキが一目盛り食い上げた。
なんとか1枚と願いが通じたのか、すかさず合わすと竿は満月。
後はヘラか半ベラかマブナか?
型は尺1と小さかったが、肩の張った傷ひとつない綺麗なへらぶなだった。
これを機に新方川への釣行が始まった。


11月14日(木)
12時頃に現地到着。
「S」さんの姿はなかったが5〜6人竿を振っていた。
竿と仕掛けは前回と同じ。
12時半に1投目を打ち込む。
今の時間帯は下げ潮。今日の流れはいくらか弱く感じる。
20分も打ち込むと「フッ」と上がった感じがしたので合わせると「ガッン」とのってきた。今日は早い36㎝のヘラブナだ。
魚の活性がいいのか、たまたまこの場所に居たのか飽きない程度にアタリがある。
アタリも上げが多かったが、一目盛りぐらい押さえるようなアタリものってきた。
3時半までに6枚。型は36cm前後のへらぶなが多かった。


11月17日(日)
9時半ごろ「タカ」から電話があり・・・
新方川の話をしたら「行くのだったら後から行きます」と言うので「昼頃行ってるよ」と電話を切った。
現地12時前に到着。
今日は釣り人も2〜3人と少ない「S」さんも例会だと言っていた。
1投目を打ったのが12時半。
2投目を打った時にあたったような気がしたので、合わしたが何にもなかったので勘違いと思い3投目を打ち込む。と、3目盛り出しのトップが玉のところまで「フゥー」と上がってきた。あまりに大きく上がったので道糸にゴミでもぶつかったのかと思ったが、竿を上げると一気に走られた。
どうにか止まったが、なかなか手前に寄ってこない。
ようやく玉に収まったのは、ハリ掛りしたことがないような39cmのへらぶなだ。これが野釣りの醍醐味!(やめられない)
早すぎるアタリの出に面食らってしまった。


1時頃に「タカ」が差し入れの缶コーヒーを持って土手を降りてきた。
「どうですか」
「ヘラが3枚出たよ」とフラシの中を・・・
「ウワー型の良いヘラですね」
「タカ」もここの釣り場は初めて、流れのある釣り場も始めてみたいだ。
ウキは私の作った玉ウキを使用。
4枚目がきたのは「タカ」と会話中。竿ツンだ!
その後、3枚を追加。
3時頃から上げ潮になって流れも強くなって来たので3時半納竿。
「タカ」は1回あたったと言ったが魚を物にすることは出来なかった。
今日の釣果は7枚。型は35〜39㎝。
日中は暖かいが陽が傾いてくると寒い。あれほどあたったボラッ子も姿を見せなくなってきた。


次週18日(月)〜23日(土)
3〜4時間竿を出したが2〜3枚の日が多く、竿も22尺を振る事が多くなってきた。
23日(土)はアタリもなく、初オデコを食らってしまった。
公園池の釣り人達の姿も見えなくなってきた。
釣れなくなってきたので他の釣り場に行ってるようだ。


11月26日(火)に3枚釣れたが後日3回。オデコの日が多くなってきた。
「S」さんに釣れなくなってきました。と電話を入れ。
今年は最後にしようと、新方川での釣りを一緒にやることにした。
12月3日(火)
12時頃から打ち初め3時頃にアタリがあり、連続オデコだったが37㎝のへらぶなの顔を見ることができ、新方川での竿納めにした。
今回新方川で釣ったヘラは30枚。型は33〜39㎝


11月中頃から12月初めまで正味12日間。
短期間、短時間ではあるが型の良いへらぶなを釣り上げることができた。
釣友の釣った43㎝が私の知る限りでは今回の最大型だった。
釣友の話では3月中頃になると中川から型の良いのが上がって来るので、13尺ぐらいで面白い釣りが出来ると言っていた。


新方川で感じたことはアタリかなと半信半疑の聞き合わせ程度だと、ばらすことが何回かあった。流れで糸ふけもかなりあるので、アタリだと思って強く合わさないと駄目だ。又アタリの取る位置だが玉の出たところだとポコポコしてアタリが取りにくい。トップが出ている方がアタリを取りやすいので、竿を引いたり、前に出したり、ウキの位置を変えてみたりと、常にトップを出すようにしたほうが、私はアタリが取りやすかった。


今回新方川に通い詰めたと言うことは、それは私が野釣りが好きなせいではないかと思う。4月に入れば古利根川、元荒川と型の良いヘラが釣れるので、今年は去年釣れなかった尺半以上を夢見て、おそらく通い始まるであろう。


葉舟



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