G杯予選in三川フィッシュパーク(岐阜県)

がまかつ主催のトーナメント『G杯』


この大会は、竿と針に縛りがあるため、正直、今まであまり興味のある大会では
なかった。
普段から、がまかつ製品を愛用しているのなら良いと思うが、自分のように、
普段使わない者は、まず、竿を工面することに一苦労する。


今のこの不景気に、大会に参加するが為に、竿を数本購入するなんて出来るはず
もなく、友人にお願いして借りなければならない。


そうまでして参加した今大会。
どうしても、予選を通過したい理由がある。

1つは、いつもトーナメントに参加している仲間が、先に行われた関東予選で
全国の切符をゲットしているので、自分も同じ舞台に立って、全国から集まる
強者達と戦いたい。と言うもの。


もう1つは、今年、可愛い娘が生まれ、この記念すべき年に、何かで名前を残し
たいと思ったから。


簡単に叶う夢ではないが、チャレンジしなければ、思うだけで終わってしまう。


7月17日(土)
深夜の東名高速を西へ疾走する。


意外にも、最初の試練がこんなところに潜んでいた。
『事故渋滞20㎞』通過に2時間以上との表示。

多少の余裕を持って出発してきたが、まともにハマッていたら完全に遅刻。

失格かなぁ〜(ToT)
泣きそうな気持ちをぐっと堪えて、早く到着する方法を模索する。


とりあえず、高速から下に降りる。まともに国道に出ても、また大渋滞が待って

いる。


ナビを見ながら、行けそうな細い道をくねくね進む。

一生懸命頑張ると道は開けるもの、なのかも知れない。


事故現場を過ぎたインターまで奇跡的にノンストップで行けた。

そして再度高速に上がり、友人のヴェルファイアが猛烈に加速する。


何とか競技開始時間には間に合ったが、座席抽選のカードは6人分位しか残って
いない。

残り物には福があるのか?!


1回戦、2回戦と2枚のカードを引く。


座席表と自分のカードの番号を照らし合わせる。


福はあった!

なんと1、2回戦共に隣が居ないヘチの座席(^O^)
これで釣らなきゃ何を言われるか分からない。


早速支度に取りかかる。
釣り方はチョーチンウドンの抜きセット。


竿8尺
ミチイト1号
ヘラウキ 『葉舟・結・短竿チョーチン専用浮子PC 50 』
ハリス 上0.5号 10㎝ 下0.4号 50㎝
針 上 改良ヤラズ6号 下 コム4号


ペレ匠デカ粒0.5+同顆粒0.5+水1.5+鬼武者1+華々1+ペレ匠ダンゴ1

小分けして粉末、軽グルでシットリボソに調整。


6時30分〜9時30分までが1回戦になる。


とんだアクシデントに遭遇したが、今こうしてこの場にいれることに感謝し、
この勢いで全国大会への切符を手にしたい。

通過は115人中、10位まで。

1、2回戦のトータルの釣果で競う為に、食いの良い1回戦で、ある程度の貯金を
したい。

合図と共に一斉に打ち込み開始。


早くも2投目に気配を感じた。


3投、4投と打っていく内にだんだん触りがハッキリしてくる。

気持ちを落ち着かせて、いつも通りの展開に持って行く。


1枚目は周囲でも1番早かった。やはりヘチは強い!

下のハリスを30㎝まで積める程の盛況ぶりだ。

ヘラに煽られた後の『チャッ』で良型が連発する。

バラケを締めたり、ヤワにしたりと、1番動かせるタッチを探った。


チョーチン抜きセットは冬に散々練習してきた。
なので、この釣り方で行けるなら迷わず打ち抜くつもりでいた。


だんだんと周囲では、竿が立つシーンが見られなくなっていく。


自分も例外でなく、一旦は詰めたハリスを50㎝と長めに取り、なるべく動きを
出しながら釣っていくように心がけた。


たまの下げ誘いも良く決まり、目標にしていた時間5枚以上をキープ出来た。


関西の釣り場は1フラシが一杯になると、その都度検量する所が多い。

今回もそのルールがあり、10㎏カットだそうだ。型から見ても20枚入れて微妙
かなと言った感じ。


2時間が経過して12枚とまずまず。


しかし、このあたりから急ブレーキ。


タナが下がったか?


日本列島の広い範囲で、この日に梅雨明け宣言がなされた。カンカン照りの猛暑
になり、釣り人も魚もグロッキーだ

アタリが遠くなった。
1回戦終了30分前になり15枚。

迷っていた。

今、検量して魚を放し一生懸命餌打ちをして終了間際で2、3稼ぐか、ギリギリ
まで入れて終了間際で放すか。


今、普通に考えたら後者の方が得策だな、と思うが、この時は前者を選ぶ。


そして、予想通り触りが飛び、復活することなく1回戦終了の合図。


15枚 7㎏


完全に検量するタイミングを間違えた(>_<)

この失敗が響かないことを願って2回戦の釣り座に移動する。


休憩中にみんなで話した感じたと、7㎏はかなり良い方みたいだ。

2回戦の釣り座も渡りから1席分空けたヘチ(^O^)

恐らく今年1年分の運を使ってしまっただろう。これで通過出来なかったら、
多分、一生無理だろうと思った。

11時、2回戦が始まる。

今年最初の猛暑に体が着いていかない。

水分はこれでもかっ!と言うくらい摂っているがトイレに行きたくならなかった。


汗だくのまま、9尺チョーチンウドンセットで攻めの釣りを続ける。

打ち始めこそ、触りがあったが徐々に動きが消えていく。


1時間経過して2枚。 全体的にも釣れていないが、10枚釣らないと全国大会への
切符は手に出来ないと思っていた。

竿を9尺→8尺に戻す。 『葉舟・結・短竿チョーチン専用浮子 50 』をチョーチンの位置に差し、ウドンセットで再開。

バラケも締めたり、ラフ付けしたり、大きくしたり、超小餌にしたりしたが、
だんだんとアタリをもらえなくなった。向風の流れのせいかも知れない。
重エサで対処しようとしたが、重いと極端に反応が悪い。

3時間と言う競技時間は非情に短く残りが1時間になってしまった。
ここまで、抜き系セットを中心に釣りを組み立ててきたが、全く釣りになって
いない。

2時間経過してたった4枚。目標の10枚には到底届かないだろう。

ただ幸いにして、全体的に食い渋っていて、トータル10㎏が通過ラインか?


しかし、現時点では10㎏は無理だろうなぁ(-.-;)


このままでは駄目だ。何か手立てはないものか?

タナに届いたと同時に塊で抜け、トップの上がり際に下げ誘い。


沈没したトップの上がりがいつもよりスローに感じ、聞きあわせをする。
ガツッとヒットし5枚目。


しかし、この1枚を境に完全に魚の気配が消えてしまう。


終了時刻が迫っている。
『ダメかぁ〜』(ToT)


いつも、気持ちが折れそうになる時に、必ず妻の一言が脳裏をかすめる。
『最後まで頑張って』

いつも応援してくれてる人達に応えたい!


終了5分前のコールがかかる。


手元のバラケに何のエサを足したか覚えていないが、バサッと入れ、
ガチガチバラケにして、静かにシャクリを繰り返す。


竿先で煽られ浮上したトップが、馴染みかけに一瞬受けられ、ズバッ!


良型を慎重に取り込み終了を迎えた。


6枚 3.4㎏


とても貧果だったが、自分的には大きな釣果だった。


これでトータル釣果が予想ラインを上回り10.4㎏になった。


顔を洗っていると、通過者の名前が書かれたボードを見ていた友人が、
自分が『通ったよ』と教えてくれた。


『よっしゃーーー!』
口には出さなかったが、そんな気分だった。

10人が通過で7位だった。
しかし、超接戦で100グラム違うだけで順位が変わってしまうほど。

最後の最後で釣ったあの1枚がなかったら。。。

諦めずに粘釣出来たのは妻の応援があったからだと思っている。


早速、報告をしようと妻に電話を掛ける。

『プルル、プルル、プルル、プルル、プルル。。。』応答無し(>_<)

仕方がないのでメールでの一方的な報告にし帰途についた。


全国大会の会場は茨城県にある友部湯崎湖。
厳しい予選を勝ち抜いた者しかいない。

しかし、相手は人ではなく、水中のヘラブナだ。

臆することなく自分らしい釣りをしてきたいと思っている。


tom


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